アメリカ株投資をしていると為替レートの情報がほしくなる時があります。
例えば、
- 現在の為替レートがほしい
- 自分のポートフォリオのある時点での評価損益を知るためにその時点での為替レートがほしい
- 自分のポートフォリオの評価損益の履歴を見るために為替レートの履歴がほしい
などなど、他にもほしいケースはあると思いますが、だいたいこんなところだと思います。
Google スプレッドシートのGoogleFinance関数だと非常に簡単に取得できます。
ある日の為替レートの取得方法
以下のようにセルに入力すれば、ドル/円を簡単に取得できます。
=GoogleFinance("currency:usdjpy")
出力イメージは以下のような感じです。
もし、他の通貨のデータを取得したい場合は、上記のusdjpyを他の通貨に置き換得るだけです。
通貨 | usdjpyの代わりに入れる値 |
---|---|
EUR/USD | eurusd |
EUR/JPY | eurjpy |
GBP/USD | gbp/usd |
指定日から今日までの為替レートの履歴
今度は為替レートの履歴の取得です。以下のように入力します。
=GoogleFinance("currency:usdjpy","price","2016/7/24",TODAY())
括弧の中の引数の意味は以下のとおりです。
引数 | 意味 | 上記での記載例 | 補足 |
---|---|---|---|
第1引数 | 取得したい通貨 | “currency:usdjpy” | 取得したい通貨の書き方は上述 |
第2引数 | 取得したい値 | “price” | 取得したい値の種類はヘルプでご確認ください。 |
第3引数 | 取得開始日 | “2016/7/24” | |
第4引数 | 取得終了日 | TODAY() |
実際の出力イメージは以下のような感じです。
この方法はちょっと調べたいといったときには便利です。
しかし、上記の方法だと、以下のようなケースで不便で、メンテナンスも結構大変です。
- 複数のシートで分析するとき
- 特に複数のGoogleFinance関数で開始日を一括で変えたいとき
なので次以降のパターンがお勧めです。
指定日から今日までの為替レートの履歴(開始日を他のセルを参照するパターン)
A1のセルに「2016/7/24」と日付が入力されている場合、以下のようにすることで上記の出力イメージと同様の結果が得られます。
=GoogleFinance("currency:usdjpy","price",A1,TODAY())
上記の良い点は、GoogleFinance関数を複数個所で利用していて、どれも開始日が同じ場合です。
開始日の入力がある1つのセルの値を変更するだけでいい点です。上記でいえばA1のセルのみの変更で複数個所のGoogleFinance関数で取得する為替レートは一度に変更できます。
A1の値をそのシートでしか使わない場合はこの方法でいいかなと思います。
しかし、そのA1の値を他のシートでも利用する場合は「シート1!A1」などの指定方法をしないといけないので、他のシートでもA1(ここでは開始日)を利用したい場合は次の方法がおすすめです。
指定日から今日までの為替レートの履歴(開始日は名前付きのセルを参照するパターン)
これが一番おすすめです。開始日の入っているセルをA1などとしていると、「開始日は○○シートのA1だ」と覚えておかなければなりません。これは意外と面倒です。
そこで、セルに名前を付けて、その名前で開始日を指定する方法の登場です。
まずは、メニューの[データ]-[名前付き範囲]を選びます。そうすると右の方に「名前付き範囲」というパネルが出てきます。そのパネルの[範囲を追加]をクリックします。
そうすると名前の入力欄とセルを選択する欄が表示されるので、名前を入力して、開始日が入力されているセルを指定します。
下準備はここまでです。セルに以下のように入力します。
=GoogleFinance("currency:usdjpy","price",開始日,TODAY())
この「開始日」は他のシートでも利用できるのでこの方法が一番おすすめです。慣れてしまえば簡単ですよ(^^ゞ
指定日から今日までの為替レートの履歴(Date、Closeのようなタイトル行はいらない場合)
上記で取得したデータは必ずタイトル行として「Date」と「Close」が入ってきてしまいます。
これが不要だということがあると思います。
思い当たるケースとしては以下がありますね。
- 5年分のデータがほしい、でもスプレッドシートを開くたびに5年分のデータをダウンロードされるのは重くていやだ
- なので、古い4年間分くらいはわざわざデータをダウンロードしないでほしい
上記のケースだと、以下のような形で実現することになると思うのです。
- 古い4年分をGoogleFinance関数で取得して、そのデータを値のみの貼り付けをし、データを固定で持つ(そうするとわざわざダウンロードされない)
- 古い4年分のデータの最終行の次の行から直近の1年分のデータはGoogleFinane関数を使ってデータを取得
そうすると固定のデータの後のGoogleFinance関数のデータの間に「Date」、「Close」が挟まってデータ分析の邪魔をします。
以下のようなイメージです。
そういった場合、以下のようにすることでデータの連続性が保つことができます。
=FILTER(GoogleFinance("currency:usdjpy","price","2016/7/24",TODAY()),INDEX(GoogleFinance("currency:usdjpy","price","2016/7/24",TODAY()),,2)<>"Close")
少し長くなってしまいましたが、以上です。
他にGoogleスプレッドシートを活用したデータ取得は以下のページでまとめています。
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