てくです。
先日、以下の記事を書きました。
書いた矢先に急落?が発生した。
そこで、気になったのです。β値から見たディフェンシブなセクターがこういう急落場面においても同様の傾向があるのかということが。
ディフェンシブ銘柄が多いセクター
先の記事でJPモルガンやINVESTOPEDIAが挙げているディフェンシなセクターとβ値から見てディフェンシブな銘柄が多いセクター調べました。その結果が以下です。
セクター | JPモルガン | INVESTOPEDIA | 平均β値 | β値が1以下か |
---|---|---|---|---|
公益事業 | 〇 | 〇 | 0.25 | 〇 |
不動産 | 〇 | 〇 | 0.56 | 〇 |
生活必需品 | 〇 | 〇 | 0.63 | 〇 |
ヘルスケア | 〇 | 〇 | 0.95 | 〇 |
一般消費財 | 0.99 | 〇 | ||
電気通信 | 〇 | 1.08 | × |
今回の急落でのセクターごとの下落率
今回の急落(2018年10月9日から2018年10月12日)までの下落率をセクターごとにまとめてみました。
セクター | 10月9日から3日間の下落率 |
---|---|
公益事業 | 2.46% |
電気通信 | 2.95% |
一般消費財 | 2.95% |
生活必需品 | 3.22% |
情報技術 | 3.23% |
ヘルスケア | 3.34% |
素材 | 3.83% |
不動産 | 4.76% |
資本財 | 5.20% |
エネルギー | 5.94% |
金融 | 6.11% |
平均 | 4.10% |
こうしてみるとβ値から見たディフェンシブなセクターである公益事業、不動産、生活必需品、ヘルスケアは不動産を除き、今回の下落では確かにディフェンシブだということができるように思います。
あと各セクターに関する補足です。
一般消費財
β値が1未満であった一般消費財を見てみると今回の急落では下落率2.95%とあまり下落していないかなと思います。今回の急落は実体経済が発端ではないからという理由かなと思ったりしています。つまり実体経済が後退期になるとβ値に即した下落をするのかなと。
電気通信セクター
なお電気通信セクターに関してはβ値は1.08とディフェンシブに見えませんが、GICSのセクターの見直しが入る前の従来の電気通信セクターは低β値なセクターで有名でした。なので、産業レベルで下落率を確認してみました。
産業 | 10月9日から3日間の下落率 |
---|---|
無線通信サービス | -0.76% |
エンターテインメント | 1.93% |
各種電気通信サービス | 2.59% |
インタラクティブメディア・サービス | 3.36% |
メディア | 4.03% |
低β値な銘柄であるT、VZが所属している各種電気通信サービスの下落率は低めでした。一方Googleやフェイスブックが所属しているインタラクティブメディア・サービスは各種電気通信サービスよりは下落率は高いものの、思った以上ではなかったです。Googleやフェイスブックなどは今までの上昇を鑑みれば、低い下落率かと思います。
まとめ
今回の急落(2018年10月9日から2018年10月12日)とディフェンシブなセクターに関するまとめ。
- 低β値なセクター(公益事業、不動産、生活必需品、ヘルスケア、一般消費財)のうち不動産、一般消費財セクターを除き下落率はかねがね一致
- 一般消費財セクターのβ値は0.99だが下落率が2.95%と低い下落率
- 不動産セクターのβ値は0.56と低β値だが、下落率が4.76%と高い
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