アメリカ株式投資の長期投資は10年以上の覚悟が必要。その理由とは

最近、アメリカ株が流行っている感じがします。そして、その多くの人は長期投資で資産形成することを狙っています。

ではアメリカ株の株式投資における長期投資とは何年以上を指すのでしょうか?
そこに明確に長期とは○○年と言っている人は見かけません。それもそのはずで、実は長期投資の定義に「○○年以上である」といったものは存在しません。

なので、長期投資と言うと、人によっては5年以上を連想する人もいれば10年以上を連想する人もいるのです。

長期投資の開始は早い方がいいと言っても、気づくのが遅いこともある

長期投資は早いうちから始めるのがよいと言われています。しかし、投資に目覚めるのが遅い人だって大勢います。

例えば、子供に手がかからなくなってきた50歳くらいに、そろそろ定年の準備をと考えたときに株式投資による資産運用をしようと思い立つ人もいます。または住宅ローンを支払い終えたて、それまで住宅ローンの返済に使っていた資金を株式投資による資産運用に回そうと考える人だっています。

そもそも、日本においては株式投資はギャンブルという意識が根強いため、株式投資で資産運用を開始しようと気が付くのが遅れるケースは多いです。

50歳からでもアメリカ株への長期投資をしても問題ないのか?資産形成できるのかといった不安があるかと思います。

株式の長期投資の保有期間別の実質利回りの最高値と最低値

先に長期投資は何年以上を指すのかという話をしましたが、実際にこれから投資を始めようとする人にとっては、実際に長期投資が○○年以上だということが知りたいのではありません。

知りたいのは50歳から始めても株式投資でちゃんと資産運用できるのか、利益は出せるのかということです。

つまりは、何年以上の長期投資であれば、ある程度の確実性をもって利益を出せるのかだと思います。

下図は株式投資における保有期間別の実質利回りの最高値と最低値を表したグラフです。

株式投資における保有期間別の実質利回り(最高値と最低値)
[label_quote]「株式投資の未来~永続する会社が本当の利益をもたらす」を元に作成

最高値と最低値なので、長期投資開始時期がもっとも良かったベストケースが最高値、長期投資開始時期がもっとも悪かったワーストケースが最低値ということです。

上図から1年目では66.6%の利益を得られる可能性があるものの、タイミングによっては-38.6%もの損失を受ける可能性があることが分かります。

そして、株式の保有期間が長くなればなるほど、最高値も最低値も(絶対)値が小さくなっていくことが分かると思います。

つまりは、短期のうちの実質利回りは投資するタイミングに依存するということです。保有期間が長期になればなるほど、投資タイミングの影響が小さくなるということです。

投資期間はワーストケースでも20年以上、現実的には10年以上であれば損はしない可能性が大

投資家が何年以上の長期投資であれば、ある程度の確実性をもって利益を出せるのかという問いに対しての結果は、上図からすると20年以上であれば、損はしないということができます。

私見ですが、よっぽど悪いタイミングで投資に参入しない限りは投資期間が10年あれば、損はしない資産運用できるのではないかと考えています。

事実、100年に1度の暴落と言われたリーマンショック直前(2007年末)から投資を開始したとしても、以下のチャートを見ていただければ分かると思いますが、5年ちょっとあれば、利益が出せます。10年あれば確実に利益が出せます。

S&P500の2000年から2017年までのチャート

つまりは、「過去の統計からすると最悪のタイミングで投資を開始したとしても保有期間20年以上あれば損はしない。リーマンショックの例を見れば10年もあれば損しない。」ということができます。

60歳から資産運用で得られた資金を取り崩し始めると仮定した場合、50歳から投資を開始しても遅くはないということです。

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