
てくです。
前々回の記事「12年米国株を続けたわたしが、FIREを見据えて「日本資産」へ舵を切った理由」では、歴史的な円安の中でドル資産への過度な依存から脱却し、日本資産へのシフトを決断した背景をお話ししました。
「方針は分かったけれど、で、実際には何を売って、何を買ったの?」
と思われた方も多いのではないでしょうか。
今回は、2026年6月〜8月にかけて実際に行った 具体的な売買銘柄の全容と、その時生々しく感じたリアルな所感 をお話ししたいと思います。
12年間「買うだけ」を貫いてきたわたしにとって、今回の売却は 人生で初めて「売却ボタンを押す手が震える」という経験 になりました(^^ゞ
1. 改めて方針の再確認:米国株は「自走」、新たな原資は「日本資産」へ
まず、大前提となるわたしの基本方針をシンプルに整理しておきます。
- 米国株(コア資産)は売らずに保有継続(自走) :
12年かけて育てたプロクター&ギャンブル(PG)やジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)などの配当貴族は、すでに十分な配当キャッシュフローを生み出す自走エンジンになっています。暴落しても基本的に売る必要はありません。
(※ただし、一般口座で保有しているコカ・コーラ(KO)などの一部銘柄については、今後のポートフォリオ比率調整や税金対策を踏まえて売却を検討しています。前々回の記事「12年米国株を続けたわたしが、FIREを見据えて「日本資産」へ舵を切った理由」でも触れた確定申告や税制の兼ね合いですね)。 - 新たな購入原資はすべて「日本資産」へ集中 :
米国株から入ってくる配当金(ドル)や日々の給与積立は、すべて日本円に変え、日本の高配当株、J-REIT、為替ヘッジ付き外国債券、投資信託(オルカン)へ配分します。 - 一部の米国株の整理・利益確定 :
今回の戦略転換に合わせて、一定の明確な基準に沿って例外的に一部の米国株を売却しました。
この「例外的な売却」が、思わぬドラマを生むことになります。
2. 売った銘柄:12年ぶりの「売りボタン」で手が震えた話
売却に踏み切った「3つの基本指針」
今回、長年保有してきた株を売却するにあたっては、感情ではなく以下の3つの指針を決めました。
- スピンオフで発生した端株の整理 : 知らないうちに一般口座へ払い出されてしまった非コア銘柄。
- 一般口座で株高になり利回りが低下している銘柄 : 税金を差し引いた手取り資金で「配当利回り3%の日本株など」に乗り換えても、それまで以上の配当金が得られると計算できた銘柄。
- 妻の新NISA枠を埋めるための資金調達 : 妻の非課税枠(年間360万円)を最短で埋めるため、妻の旧NISA口座や特定口座の銘柄を売却・移行。
いざ実践するとき、本当に手が震えた
投資の教科書にはよく「買うより売るほうが何倍も難しい」と書かれていますよね。
理屈では100回くらい読んだことがありました。
でも、いざ自分が実践するとなったとき、 本当に手が震えました(-_-;)
なにしろ、2012年に米国株投資を始めて以来、わたしはひたすら「買い増し(バイ&ホールド)」しかしてこなかった人間です。証券会社の画面で「売却」という赤いボタンを押したこと自体、人生で片手で数えるほどしかありません。
「本当に今、この株を手放していいのだろうか?」
値上がりを逃すのが惜しいといった欲ではなく、12年間ひたすら買い続け、一度も売ってこなかったからこそ湧き上がる、純粋で得体の知れない不安でした。
そんな雑念を振り払い、えいやで売却ボタンを押した銘柄たちがこちらです。
① スピンオフ等で「一般口座」に迷い込んだ端株たちの整理
長年米国株を持っていると、企業の分社化(スピンオフ)などで、知らないうちに「一般口座」に端株が払い出されることがあります。
- AVNS(アバノス・メディカル) : 8株
- OGN(オルガノン) : 1株
- SOLV(ソルベンタム) : てく11株 / 妻5株
- VTRS(ヴィアトリス) : 妻10株
- WBD(ワーナー・ブラザース・ディスカバリー) : てく20株 / 妻8株
- PBI(ピツニーボウズ) : 160株
これらの端株たちも、コア銘柄として育てていくわけではないので、この機会にすべて綺麗に売却して日本資産の購入資金に回しました。
② コア銘柄の一部利益確定とリバランス
そして、利回り低下やリバランス、妻のNISA枠資金調達のために売却したのが以下の銘柄です。
- WMT(ウォルマート) : てく204株(一般) / 妻126株(特定)
- DE(ディーア) : てく25株(一般)
- CAT(キャタピラー) : てく25株(一般)
- MMM(スリーエム) : てく・妻 合計65株(特定・NISA・一般)
- WFC(ウェルズ・ファーゴ) : てく100株(特定)
- JNJ(ジョンソン&ジョンソン) : てく30株(一般)
どれも素晴らしい企業で、長年わたしの資産を大きく押し上げてくれた功労者たちです。売却するときは本当に感謝と寂しさが入り混じる思いでした。
てく
「バイ&ホールド」が骨の髄まで染み付いている配当投資家にとって、売却ボタンを押すのは身を切られるような感覚がありますね(^^ゞ
でも、目的は「株を自慢すること」ではなく「2030年に月30万円の安心した生活基盤を作ること」。目的を見失わないための割り切りでした。
【最大の難関】一般口座の売却益と確定申告……税額はなんと約200万円!?
そして、売却が終わった後に電卓を叩いて青ざめた事実があります。
昔(特定口座が外国株に対応する前、2012〜2013年頃)に買っていたウォルマート、キャタピラー、ディーア、ジョンソン・エンド・ジョンソンなどは 「一般口座」 に入っていました。
10数年前の円高期(1ドル=80円〜90円台)に買った銘柄たちが、株価自体も数倍〜10倍近くに大化けし、さらに足元は「1ドル=160円前後」の歴史的円安。
その結果、一般口座で売却した合計額を計算してみると……
- 一般口座の売却総額 : 73,167ドル(日本円で約1,166万円!)
- 売却益(譲渡所得) : ざっくり 950万〜1,000万円前後!
なんと、売却額1,100万円超のうち、大半が「利益」という凄まじい状態になっていました。
特定口座なら証券会社が税金を自動計算して勝手に引いてくれますが、一般口座は 「すべて自分で当時の取得価格と為替レートを調べて、確定申告書を一から作成して税金を納める」 必要があります。
申告分離課税の税率(所得税・住民税・復興特別所得税で約20.315%)を掛けると、来春の確定申告で納める税金は……
- 確定申告での概算税額 : ざっくり 200万円弱……!(-_-;)
税金だけで200万円近くが手元から消える計算です。今から想像するだけで胃が痛いですが、これも長期投資で資産を増やせた証として、腹を括ってしっかり納税したいと思います。
3. 買った銘柄:高配当狙い、そして妻が楽しむ「株主優待」
売却した資金や日々の余力をもとに、新たに仕入れた日本資産がこちらです。
① 日本の高配当株(夫婦ふたりでインカム強化)
日本株は、夫(てく)の特定口座だけでなく、妻の口座(新NISA)もフル活用し、財務が健全で連続増配や安定配当を続けているディフェンシブ・バリュー銘柄を中心に、広く分散して買い付けました。
- 住宅・不動産 : 大和ハウス工業 (1925) / 野村不動産HD (3231) / 東急不動産HD (3289)
- 食品・日用品・化学 : アリアケジャパン (2815) / 石原産業 (4028) / サンゲツ (8130) / あらた (2733) / アイカ工業 (4206)
- 医薬品・ヘルスケア : ツムラ (4540) / メディパルHD (7459) / ノエビアHD (4928)
- リース・商社・機械 : みずほリース (8425) / タムロン (7740) / 伊藤忠商事 (8001) / ショーボンドHD (1414) / ブリヂストン (5108) など
単一の銘柄や業界に偏らないよう、夫婦でセクターを丁寧に分散させています。
② 妻の趣味「株主優待」(ほっこりする日常の風景)
そして、今回とても良かったのが、妻のNISA口座を中心にした 「株主優待銘柄」の購入 です。
- コタ (4923) :女性に大人気の美容室専売シャンプー・トリートメント
- アサヒグループHD (2502) :株主限定プレミアムビールなど
- KDDI (9433) :選べるカタログギフト
- 任天堂 (7974) / 楽天グループ (4755) / デンソー (6902) など
てく
わたし自身は「現金(配当金)こそが最強の選択肢」と考える合理主義者なのですが、妻が「今度はどの優待にしようかな〜」と四季報や優待カタログを楽しそうに眺めている姿を見ていると、なんだかとてもほっこりします(^O^)
家計や投資を「夫婦ふたりの楽しい共通の趣味」にするという意味でも、優待株の存在価値は数字(利回り)以上のものがあるなと実感しています。
③ J-REIT & 為替ヘッジ付き外国債券
手取り利回りを底上げし、下落相場のクッションを作るための枠も着実に仕込みました。
- J-REIT : ジャパン・ホテル・リート (8985)、霞ヶ関ホテル (401A)、マリモ地方創生 (3470)、東海道リート (2989)、投資法人みらい (3476)、スターアジア (3468)、インヴィンシブル (8963) など
- 外国債券(為替ヘッジあり) :
- 2621(iシェアーズ 米国債20年超 ETF)
- 1496(iシェアーズ 米ドル建て投資適格社債 ETF)
実はわたし、米国株にどっぷり浸かるちょっと前(2011〜2012年頃)、J-REITを数百万円分ほど保有していた時期がありました。しかし、米国株の配当再投資を本格的に始める前後に、投資資金を米国株へ集中させるために一度すべて売却したという過去があります。
それから10数年の時を経て、FIREを見据えたインカム補強として再びJ-REITの世界に戻ってきた形になります。なんだか一周回って原点に戻ってきたような不思議な懐かしさがありますね(^^)
ホテル系や地方創生系など利回り5〜6%前後のものを組み入れ、キャッシュフローの即効性を高めています。
4. 今後の売買予定(2026年〜2029年):理想の比率へ向けて
今回の売買を経て、現在のアセットアロケーションは以下のようになっています。

📊 目標比率と現状の進捗(2026年8月時点)
| アセットクラス | 目標比率 | 目標額 | 現在の評価額 | 達成度 |
|---|---|---|---|---|
| 米国株 | 40.0% | ¥48,000,000 | ¥56,329,006 | 117.4%(達成!) |
| 日本株 | 30.0% | ¥36,000,000 | ¥13,219,508 | 36.7% |
| 日本REIT | 12.0% | ¥14,400,000 | ¥4,296,000 | 29.8% |
| 投資信託(無分配) | 10.0% | ¥12,000,000 | ¥6,058,414 | 50.5% |
| 外国債券(為替ヘッジ) | 7.9% | ¥9,480,000 | ¥3,289,956 | 34.7% |
| 投資信託(分配金あり) | 0.1% | ¥120,000 | ¥135,927 | 113.3% |
米国株は目標額(4,800万円)をすでに大きく上回っているため(現在約5,630万円)、今後の追加投資は完全にストップします。
さらに、ポートフォリオの目標比率(米国株40%)を守るため、今後は状況を見ながら一般口座に残る米国株などの売却も検討していく予定です。
これからの3年強(2026年後半〜2029年末)は、 「夫婦ふたりの新NISA枠(年間720万円)」をフル活用 して、以下のプランで機械的に買い進めていく予定です:
- 日本株(成長投資枠) : 割安なタイミングを見ながら、年間約600万円ペースで重点配分。
- 投資信託(つみたて投資枠) : eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)を夫婦で毎月一定額積立(年240万円ペース)。
- REIT・外債 : 特定口座や待機資金を活用し、配当利回りが魅力的なタイミングで段階的に拾っていく。
5. おわりに:売ってみて分かったこと
12年ぶりの売却を経験して強く感じたのは、 「どれだけ本を読んでも、自分のお金でボタンを押してみないと分からない感情がある」 ということでした。
売るときの寂しさや手の震え、そして確定申告の面倒くささと税額の重み(-_-;)
でも、その壁を乗り越えて日本株やREIT、そして妻の優待株をポートフォリオに迎え入れたことで、わたしの資産運用は 「ドルの数字を追うゲーム」から「日本のリアルな生活を支える血の通ったインフラ」へと一段進化した 気がしています。
次回は、これまでの15年間で受け取ってきた「配当金の全推移(累計1,194万円)」と、2026年度の着地見込み、そして2030年月30万円FIREへの具体的なロードマップについて詳しく書きたいと思います。
少しでもみなさんの投資の参考になれば幸いです!
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