
てくです。
ブログシステムを新しくモダンに刷新し、久しぶりの更新となります。
2012年にジェレミー・シーゲル博士の「配当再投資(D-I-V指針)」に出会ってから、約12年間、主にアメリカ株(コカ・コーラ、ジョンソン・エンド・ジョンソン、アルトリアなど)を愚直に買い増してきました。
会社員の給料から証券口座に投入した元本は、累計で1,718万円。ここ数年はNISAの積み立て投資枠のための入金以外はほとんどせず、受け取った配当金の再投資だけで雪だるまを転がしてきました。
そんな中、かつてブログでも書いていたひとつの大きな目標を達成することができました。
1. 「えいやで決めた」年間配当240万円の達成と、現在の生活実感
実は以前、「月20万円(年間240万円)のインカム」という目標を掲げていました。
当時はそこまで綿密な計算があったわけではなく、「夫婦ふたり、月20万円の不労所得があれば、あとはちょっとしたアルバイトでもしながら十分生活できるんじゃないかな」と、ほぼ「えいやで」決めた目標でした(^^ゞ
現在の資産状況と手取り配当の実績がこちらです。
📊 現在の資産状況 & 手取り配当(2026年9月現在)
| 項目 | 金額 | 備考 |
|---|---|---|
| リスク資産時価総額 | ¥83,328,810 | 米国株・日本株・REIT・外債・投信 |
| 無リスク資産(預貯金等) | ¥9,897,451 | 円普通預金 + ドル預金(待機資金等) |
| 生活防衛費 | ¥12,100,597 | 投資・日常キャッシュフローと完全分離した防衛資金 |
| 確定拠出年金(DC/iDeCo) | ¥18,460,066 | 60歳以降の生活防壁として別枠管理 |
| 純資産総額(すべて合算) | ¥123,786,924 | 全資産合計 約1億2,378万円 |
| 年間手取り配当額(みなし含む) | ¥2,437,326 | 月平均 約20.3万円(達成度 101.5%) |
※内訳:キャッシュ配当 ¥2,194,989 + 投資信託の4%定率取り崩しみなし配当 ¥242,337
生活防衛費(約1,210万円)や確定拠出年金(約1,846万円)など、すべての資産を合わせると純資産としてはすでに1億2,000万円を超えています(約1億2,378万円)。
ただし、確定拠出年金は60歳まで引き出せない別枠の砦ですし、生活防衛費は何があっても手を付けない無リスクの防波堤です。そのため、わたしの計画ではこれらを当てにするのではなく、「日々の配当・インカムを生み出し続けてくれるリスク資産のみ」で1億2,000万円を目指しています。
えいやで決めた年間240万円(月20万円)を、ついに達成することができました。
そして何より実感しているのは、「このインカムだけで、現状のわたしたち夫婦の生活費は8割がた維持できる」 ということです。
給料に頼らなくても、毎月口座に20万円前後の配当金が振り込まれる。これだけで、会社員勤めにおける精神的な安心感は過去とまるで違います。
てく
ただ単に、最低限の生活するだけであれば、100%達成と言えるのですが、多少は外食したいですし、旅行もしたいので。 10年前に「えいやで」決めた目標でしたが、いざ達成してみると『配当だけで生活の8割が賄える』という事実の重みに自分でも驚いています。配当再投資を信じて続けてきて本当に良かったです。
2. なぜ今、方向転換したのか?歴史的円安で直面した「ドル偏重の恐怖」
「じゃあ、このままアメリカ株を買い増していけば、完全FIREできるね!」
……ずっとそう思っていました。
しかし、いざリタイア後の生活が現実的な射程に入ってきたとき、わたしはある**「強烈な恐怖」**に直面することになりました。
① 1ドル150円〜160円の歴史的円安がもたらす「錯覚」
現在、わたしの資産評価額が大きく増え、配当金の円換算額が膨らんでいる最大の要因のひとつは「歴史的な円安」です。
しかし、これはある意味でゲタを履かせてもらっている状態です。
② もし「1ドル100円〜110円」に戻ったらどうなるか?
完全FIREして会社を辞めた後、わたしたちが暮らすのは日本です。スーパーの買い物も、光熱費も、医療費も、すべて「日本円」で支払わなければなりません。
もし将来、為替が円高に振れて1ドル100円に戻ったらどうなるでしょうか?
アメリカ株からのドル配当が減っていなくても、日本円で受け取れる生活費は一瞬で30%〜40%目減りします。
「今月は円高が進んだから、食費を切り詰めなきゃ……」
「為替介入があったから、旅行の予定をキャンセルしようか……」
毎日の生活費と心の平穏を、為替レートの乱高下に人質に取られるような暮らしは、およそわたしの目指す「のんびりした人生」とは呼べません。
③ 今こそ「日本資産」へシフトする絶好のチャンス
「ドル資産がほとんどであったこともあり、円安でドル資産の価値が高まっている今だからこそ、ドル依存度を下げて、生活基盤である日本円のキャッシュフロー要塞を固めるべきではないか?」
そう考え、2026年6月、投資戦略を大きく転換(ピボット) することに決めました。
てく
ただし、通貨をどれか1つに絞るのではありません。通貨分散としてドル50%、円50%と考えています。 通貨を1つに絞るリスク、アメリカ株だけに傾倒するリスクを考慮しての判断です。 端的に言うとFIREを視野に入れたときにバランスも意識し始めたということです。資産形成期からの卒業とでも言いましょうか。
3. 目指すべき「想定ポートフォリオ比率(アセットアロケーション)」
では、具体的にどのようなバランスを目指すのか。
わたしが設定した「理想のアセットアロケーション(目標比率)」がこちらです。
🎯 想定ポートフォリオ比率(リスク資産目標:1億2,000万円)
| アセットクラス | 目標比率 | 目標金額 | 現在の評価額 | 達成度 | 役割・方針 |
|---|---|---|---|---|---|
| 米国株 | 40.0% | ¥48,000,000 | ¥56,329,006 | 117.3% | 目標達成済み。追加投資は停止し保有継続(自走) |
| 日本株 | 30.0% | ¥36,000,000 | ¥13,219,508 | 36.7% | 夫婦新NISA枠を中心に年間約600万ずつ集中買い増し |
| 日本REIT | 12.0% | ¥14,400,000 | ¥4,296,000 | 29.8% | 高利回りインカム枠として段階的に買い増し |
| 投資信託(無分配) | 10.0% | ¥12,000,000 | ¥6,058,414 | 50.5% | 夫婦NISAつみたて枠(年240万)でオルカン積立 |
| 外国債券(為替ヘッジ) | 7.9% | ¥9,480,000 | ¥3,289,956 | 34.7% | 円高耐性と下落相場のクッション枠 |
| 投資信託(分配あり) | 0.1% | ¥120,000 | ¥135,927 | 113.3% | サテライト枠 |
| 合計 | 100.0% | ¥120,000,000 | ¥83,328,810 | 69.4% | 平均税引後利回り 約3.0% 想定 |
見ていただくと分かる通り、すでに米国株は目標額(4,800万円)を大きく超えて117%に達しています。
一方で、日本株(37%)、日本REIT(30%)、為替ヘッジ付き外国債券(35%)はまだまだ未達です。
「持っている米国株を慌てて全部売る」のではなく、「米国株の新規買いを止め、新たな資金をすべて未達の日本資産へ全振りしてバランスを整流化する」 のがわたしの戦略です。
てく
最初はわたしのアメリカ株の配当金だけはアメリカ株への再投資と考えていました。 しかし、そうすると想定しているアメリカ市場の成長率、日本市場の成長率を考慮すると、比率がアメリカ株の方が増えていくという結果だったため、 アメリカ株の新規買いを辞める判断をしました。
4. 2026年6月以降、実際に「売却した銘柄」と「購入した銘柄」
単なる机上の空論ではなく、2026年6月からすでに実際の売買をスタートしています。生々しい売買履歴を公開します。
① 売却した銘柄(一般口座の優先処理と、一部の利益確定)
長年保有したコア銘柄(コカ・コーラ、アルトリア、フィリップ・モリス、ペプシコなど)は、売却すると約20%の税金が引かれて元本が縮小してしまうため、絶対に売らずにそのまま保有継続(自走) させていました。
その上で、今回売却した銘柄には、実は**「FIRE特有の超重要な税金・社会保険料の防衛戦略」**が隠されています。
💡 【超重要】なぜ「一般口座」の銘柄を今のうちに売却したのか?
売却リストを見ていただくと、スピンオフで発生した端株など、「一般口座」の銘柄が多く含まれていることに気づかれるかもしれません。
実は、会社員を辞めて完全FIREした後に「一般口座」の株を売却して利益を出すと、翌年の国民健康保険料や介護保険料が爆発的に跳ね上がるという恐ろしい罠があります。
- 特定口座(源泉徴収あり): 利益が出ても確定申告をしなければ、国民健康保険料の算定所得に含まれません。
- 一般口座: 利益が出たら必ず確定申告しなければならず、売却益がそのまま「総所得金額等」として自治体に筒抜けになります。その結果、翌年の国民健康保険料が一気に上限(年間約100万円規模)まで跳ね上がってしまうのです。
しかし、「会社員である今」なら、健康保険料は給与(標準報酬月額)で決まるため、どれだけ株の売却益を確定申告しても健康保険料は1円も上がりません。
「FIREした後に一般口座の株を売ると、保険料で大損する」
だからこそ、将来の時限爆弾になりかねない一般口座の銘柄は、会社員勤めをしている今のうちにすべて売却して綺麗にしておく。これが、わたしの取った合理的な防衛策です(^^ゞ
- 一般口座の優先売却(時限爆弾の解体):
- スピンオフ端株: SOLV(ソルベンタム)、VTRS(ヴィアトリス)、WBD(ワーナー・ブラザース)、AVNS、OGN
- 過去の保有銘柄: PBI(ピツニーボウズ)、JNJ(一般口座分)
- 特定口座・NISA口座での一部利益確定(割高銘柄の乗り換え):
- 対象銘柄: WMT(ウォルマート)、EMR(エマソン)、MMM(スリーエム)、WFC(ウェルズ・ファーゴ)
- 売却理由(課税摩擦を考慮した配当増加判定):
株価の上昇に伴って配当利回りが低下し、「割高」と判断した銘柄の一部を利益確定しました。
特定口座での売却には約20%の譲渡益税がかかりますが、相場観やなんとなくの感覚で売却したわけではありません。『売却時に引かれる税金を考慮した上で、手元に残った資金を他の高配当銘柄(日本株やREIT、外債など)に乗り換えたとき、将来受け取れる手取り配当金の総額が確実に増えるか?』 を厳密に計算し、「税金を差し引いても乗り換えた方が手取り配当が増える」と判断できた銘柄のみを機械的・合理的に売却しています。
② 新たに購入した「日本資産」
売却代金や配当金を原資に、以下の銘柄を買い進めています:
- 外国債券(為替ヘッジあり):
2621(iシェアーズ 米国債20年超 ETF・為替ヘッジあり)1496(iシェアーズ 米ドル建て投資適格社債 ETF・為替ヘッジあり)- ⇒ 円高局面でも資産価値を守るクッションとして配備。
- 日本高配当株:
- 大和ハウス工業(1925)、野村不動産HD(3231)、東急不動産HD(3289)、ツムラ(4540)、アイカ工業(4206)、アリアケジャパン(2815)、石原産業(4028)、みずほリース(8425)、ノエビアHD(4928)、サンゲツ(8130)、あらた(2733)、メディパル(7459)、タムロン(7740)など
- 日本REIT(不動産投資信託):
- インヴィンシブル(8963)、東海道リート(2989)、スターツプロシード(8979)、ジャパン・ホテル・リート(8985)、霞ヶ関ホテルリート(401A)、マリモ地方創生リート(3470)、スターアジア(3468)、投資法人みらい(3476)、大和ハウスリート(8984)、セントラル・リート(3488)など
- 投資信託(無分配・妻新NISA枠):
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)の定額つみたて
てく
久しぶりに日本株の個別銘柄やREITをたくさん調べましたが、魅力的な高配当企業がたくさんあって買い物が楽しいですね。妻も新NISAでオルカンを積み立て始めてくれて、夫婦で前向きに取り組めています。
5. シミュレーションから見るゴール:「2030年1月1日」に完全FIREへ
生活費の8割ではなく、「100%インカムだけで生活を完全カバーし、労働収入ゼロで暮らす(完全FIRE)」 ため、わたしの真のゴールを以下のように再定義しました。
- 【真のゴール】年間実質手取りインカム 360万円(月平均 30万円)
- 【1億2,000万円の位置づけ】利回り約3%で月30万円を生み出すための「器(容積)」
📅 2030年到達シミュレーション予測
夫婦それぞれの新NISA枠(年間計720万円)を満額活用しながら、計画通り日本資産を積み増していった場合のシミュレーション結果です:
- 到達予定日: 2030年1月1日
- リスク資産時価総額: 約1億2,263万円(目標達成度 102.2%)
- 年間手取りインカム: 約375.5万円 / 年(月平均 約31.3万円) 🎯
2030年の年明けの時点で、目標の360万円をクリアし、月31万円超の円建てインカム基盤が完成する計算になります。
また、60歳より前にリタイアするため、現在約1,846万円ある「確定拠出年金」はここには一切含めていません。60歳まではこの配当金だけで逃げ切り、60歳以降に確定拠出年金と公的年金が合流するという「多重防壁」を敷いています。
6. まとめ
12年間アメリカ株を中心に投資してきたからこそ、今の盤石な土台を築くことができました。アメリカ企業の強さや増配力には今でも深く感謝しています。
しかし、「資産形成期」と「リタイアメント期」では、ゲームのルールが根本から変わります。
若い頃の「資産額を最大化するための攻め」から、リタイア直前の「日本での生活を守り切るための守り」へ。
生活通貨(円)と受取通貨(円)を一致させ、為替の波風から日々の暮らしを切り離すこと。それが、12年配当再投資を続けてきたわたしの出した「現実的な出口戦略」です。
今ドル資産の比率に悩んでいる方や、これからのFIRE計画を考えている方のひとつの参考になれば幸いです。
これからも、のんびり着実に歩んでいきます。
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てく
